STORY
第十一話(3/25 O.A)
母・智恵子(安田成美さん)に金庫の鍵を奪われたと確信する篠川栞子(剛力彩芽さん)は、智恵子よりも早く暗号を解いて暗証文字を入手することが、自分たちに残された手だと話す。
その後、栞子と五浦大輔(AKIRA)が「ビブリア古書堂」に戻ると、智恵子がカウンターに座り本を読んでいた。驚いて立ち尽くすふたりに、智恵子は笑顔で微笑んだ。智恵子は栞子に、金庫の中身は何だと思うかと聞く。栞子が、江戸川乱歩の未発表の草稿か何かだろうと答えると、智恵子は「押し絵と旅する男」の第一稿だと言った。「押し絵と旅する男」は乱歩の代表作のひとつだが、第一稿は乱歩自身の手で破棄されたといわれている。それが鹿山明(須永慶さん)の金庫にあるとは信じられないが、智恵子は鹿山の父親と乱歩の接点を明かした。その意外な事実に志田肇(高橋克実さん)も驚きを隠せない。
何としても第一稿を読みたい智恵子は、栞子に協力を持ちかける。一緒に暗号を解くなら、第一稿以外の乱歩コレクションは山分けにしてもいい、と。栞子は、自分は鹿山が来城慶子(高樹澪さん)に残したものを本人に届けたいだけだ、と智恵子の提案を断る。
栞子らが、鹿山と愛人だった慶子との関係を精査するうち、鹿山が乱歩の「少年探偵団」シリーズを別宅から娘の直美(横山めぐみさん)が暮らす本宅に移した時期に3年の空白が生じる。別宅から本宅のソファに隠されるまでの3年間、「少年探偵団」シリーズはどこに置かれていたのか。大輔や志田らが考えを巡らすなか、栞子の携帯が鳴った。それは鹿山の本宅にいた直美からで智恵子が現れた、と伝える電話だった。